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金融工学を学ぶ!

買う前にシミュレーションをする【4】

それでは、ロスカットレートも計算できるようにしましょう。

ロスカットレートを常に把握しておくのはかなり重要です。

ロスカットレートを的確に把握しておくことで、
過度なリスクをとらないようにできますし、
逆に不必要に精神的ストレスを感じることもなくなります。


 必要証拠金を追加します
ポジションを建てるために必要な証拠金額を入力しておきます。

ここでは、単に自分が使っている業者の必要証拠金を入力しておくだけです。

必要証拠金を追加


 ポートフォリオ全体の必要証拠金を追加します
ポートフォリオ全体で、
証拠金がいくら必要になっているのかを計算します。

投資通貨数を計算すれば、
自動的に反映されるようにしておきます。

ポートフォリオ全体の必要証拠金を追加


 ロスカット率、ロスカットレートを追加します
ロスカット率とロスカットレートを追加します。

ロスカット率、ロスカットレートを追加

ロスカット率は、自分が使っている業者の取引要網を参照して、
必要証拠金の○○%と書かれているところをチェックして入力します。

ロスカットレートは、少しややこしい式を入れているのですが、
他にもっといい算出方法があれば、それでもかまいません。

一応一番実践的かなと思う計算方法で計算しています。

式は、

為替レート-(有効証拠金×投資比率-必要証拠金×(投資通貨数÷10000)×ロスカット率)÷(投資通貨数×為替レート’)

としています。

まず証拠金は、投資比率に応じて、
各通貨ペアに振り分けるものと考えます。

たとえば、GBP/CHFなら53.57%なので、
GBP/CHFに関しての証拠金は100万のうち53万5700円分使用していると仮定します。

これが有効証拠金×投資比率の部分になります。
(GBP/CHFで言うとB30*D9の部分)

ここから必要証拠金にロスカット率をかけたものを引き、
ロスカットまで、どれだけの余裕があるのかを算出します。

これが必要証拠金×(投資通貨数÷10000)×ロスカット率になります。
(GBP/CHFで言うとD41*(D6/10000)*C45の部分)

投資通貨数を増やした場合は、
差し引く必要証拠金も増えなければならないので、
(投資通貨数÷10000)をかけています。
(GBP/CHFで言うと(D6/10000)の部分)

ここまでで、ロスカットまでにどれだけ証拠金を減らしても大丈夫か?
の金額が円単位で出ました。

これらをCHF/JPYのレート(95.84円)で割れば、
必要証拠金がスイスフラン単位で算出できます。

さらにそれを投資通貨数で割れば、
英ポンドが何フラン下がればロスカットレートに到達するのかが算出されます。

これが÷(投資通貨数×為替レート’)の部分になります。
(GBP/CHFで言うと/(D6*D7)の部分)

これでいくら下がればロスカットレートまで到達するのかが算出されましたので、
これを現在のレートから引けば、ロスカットレートが算出されます。

これが式の最初の為替レート-の部分です。
(GBP/CHFで言うとD4-の部分)

かなりややこしいのですね(笑)

この方法だと、仮にNZD/JPYだけが61.40円まで下落しても、
他の通貨のレートがそのままならロスカットに至りません。

全通貨ペアが同時にロスカットレートに到達しなければロスカットされない計算になります。
(その分他の通貨のロスカットレートは上がります。)


最後に自動計算のセルを太字にします。

これで定期的に為替レート、有効証拠金の2項目を更新すれば、
取引に必要な情報が自動計算されるエクセルができました。

今どれくらいのレバレッジになっているのか?
ロスカットレートはどれくらい下がったのか?
など、常に把握しておきたい情報が一目でわかります。