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ちょっと実践的な知識

スワップ一覧で、売りポイント-0.0093、買いポイント-0.0083って一体なんのこと?

これはあまり知らなくても大丈夫な知識なのですが、
ネット上や書籍にもあまり記載をみかけませんから、
一応為替バカが説明しておきたいと思います。

とりあえず基礎的な知識だけ身に付けばいいと思っている人は、
ここは読み飛ばしてもらって大丈夫です。

たいていの業者のスワップ金利一覧表では、たとえば豪ドル/円なら、
買いスワップ83円、売りスワップ-93円と言うような形で表記されています。

しかし、稀に売りポイント-0.0093、
買いポイント-0.0083というような表記をしている業者があります。

現在は後者のような表記法のみで記載している業者はほとんどなくなりましたが、
ヒロセ通商のように、両方の表記を採用している業者は今も存在します。

こちらをご覧下さい。

これはヒロセ通商のHirose-Traderのスワップ金利一覧表です。

従来の売り買いのスワップ金利とは別に、
ポイント表記があって、小数点以下のマイナスの値が羅列されています。

豪ドル/円の買いスワップ83円、売りスワップ-93円と言ってくれると、
直感的にわかりやすいのですが、
売りポイント-0.0093、買いポイント-0.0083といわれても、
はじめはなんのことかさっぱりわかりませんよね?(笑)

両方マイナスになっているので、
ひょっとしてこれって売りでも買いでもスワップを支払わなければならないの!?
なんて思ってしまったりします。

しかし、実際にはどちらか一方の取引でスワップ受け取り、
もう片方でスワップ支払いになっています。

これはいわば、インターバンク式の表記法になっているのです。

いつも我々が見ている、
売りか買いのどちらかがマイナスに表記されているスワップ金利一覧というのは、
いわば初心者向けの表記になっていて、
本来インターバンクで使われている表記は両方マイナス、
または両方プラスになっているのが普通です。

ちょっと難しい話になりますが、
一応さらっと読んでみてください(笑)

実は我々がポジションを保有した場合、
そのポジションは2日後には一度決済されなければならないルールになっています。

しかし、長期保有したいと思っているのに、
2日おきにいちいち買いなおしていたら面倒で仕方ありません。

ですので、FXでは、通貨を買った場合は、
毎日自動的に「売り」→「買い」という取引を行ってくれています。

これは本人は全く意識しなくても自動で行ってくれているため、
本人からすればさも長期保有できているように感じます。

このように、2日後の決済期限を永遠に延長してくれる仕組みを、
ロールオーバーと言います。

そして、実はスワップ金利というのは、
ロールオーバーで毎日買い戻す時に、
少し安く買い戻すことによって発生しています。

もし売りポジションを保有している場合は、
買いの場合とは逆に、ロールオーバーで少し安く売り直すことによって、
日々スワップを支払うことになります。

つまり安く買い戻せた場合は、その分がプラスになり、
安く売り直した場合はその分がマイナスになります。

そしてロールオーバー時にどれくらい安く買い戻せるか?
どれくらい安く売り直さなければならないか?をあらわしたのが、
インターバンク流の表記法になったスワップ金利一覧なのです!

ですので2009年12月18日のヒロセ通商Hirose-Traderの場合、
豪ドル/円のスワップポイントは、

となっていますから、ロールオーバー時に、
1豪ドルあたり、買いの場合は0.0083円安く買いなおし、
売りの場合は0.0093円安く売りなおす
ということになります。

たとえば現在の豪ドル/円のレートが、

通貨 BID ASK
AUD/JPY 80.12 80.16

となっている場合、ロールオーバー時に、
買いポジションの場合、80.16円で豪ドルを売り→80.1517円で買いなおし、
売りポジションの場合、80.12円で豪ドルを買い→80.1107円で売りなおすことになるのです。

80.16円-0.0083円=80.1517円
80.12円-0.0093円=80.1107円

となるからです。

その結果買いポジションでは1日あたり83円分のスワップ受け取りとなり、
売りポジションでは1日あたり93円分のスワップ支払いとなるのです。

ですので、ヒロセ通商のようなスワップ金利一覧表は、
ロールオーバー時にレートがどれだけ安くなるか?
という意味で掲載されていたのです!