なんといっても他の外貨投資と、
FXの最大の違いはレバレッジをかけれることです。

ここでは、レバレッジについて、さらに詳しく説明します。

レバレッジはてこの原理のように、
少ない元手で多くの資金を運用できるということは、
これまでにも説明した通りです。

たとえば、必要証拠金額をFX業者に預ければ、
この証拠金を担保に円を借りることができ、その円でドルを買うことができます。
（円に限らず、ユーロを借りてドルを買うこともできます。）

どれくらいまで円を借りることができるかは、
FX業者によって違いますが、10万円を預けると、
120万円分の運用をすることなんかも可能です。

120万円を預けて120万円分の運用をする場合と、
10万円を預けて120万円分の運用ができる場合では、
後者の方が資金効率は高くなります。

前者の場合、
120万円分の運用をするために120万円用意しているので、レバレッジは1倍になり、
後者の場合は、
120万円分の運用をするために10万円しか用意していないので、レバレッジは12倍になります。

レバレッジを高くするとハイリターンを望めますが、ハイリスクでもあります。

レバレッジを確実に理解しておかないと、本当に痛い目に遭います！

一昔前に暗躍していた悪徳業者は、
このハイリスクの部分の説明を省略していたようです。

レバレッジはどのくらいかければ、どのくらい効いてくるのか、ケース別に見てみましょう。

レバレッジによって効果的に利益を得られるケース

まずはじめに、1ドルを115円とし、元手115万で1万米ドルを買うケースを考えます。
（ここでは、わかりやすくするため、金利と為替手数料は考えません。）

元手が115万円で、運用額が115万円なので、

115万円（運用額）÷115万円（元手）＝1

となり、レバレッジは1倍です。

この状況で1ドル116円になったので、売ったとします。すると、

116円−115円＝1円

これを1万ドル買っていたので、

1円×1万＝1万円

となり、為替差益は1万円になります。

この場合、元手115万に対して、利益が1万円なので、

1万円÷115万円＝0.8%

利回りは0.8%になります。

一方、FXのメリットを生かし、レバレッジをかけるケースを考えます。

115円で買い、116円で売るという条件は同じで、レバレッジだけを変えてみましょう。

元手10万で1万ドルを買ってみます。

元手が10万円で、運用額が115万円なので、

115万円（運用額）÷10万円（元手）＝11.5

となり、レバレッジは11.5倍です。

同じく116円で売って1万円の為替差益が出ます。

しかしこの場合は元手が10万円なので、10万円に対する利益が1万円です。

1万円÷10万円＝10%

利回りは10%になります。

まったく同じ取引をしているのですが、
元手をいくらにするかによって、利益率が全く違ってきます。

これが良い方向に働いたときのレバレッジの力です。

レバレッジによって大きな損失を被ってしまうケース

次はレバレッジのもうひとつの側面である、リスクについて考えてみたいと思います。

まずはじめに、1ドルを117円とし、
元手117万で1万米ドルを買うケースを考えます。

この場合のレバレッジは1倍となります。

この後、思うようにドルが上がらずに、1ドル115円までドルが下がってしまいました。

しかたなくここで売ると、

117円−115円＝2円

と言う事で、為替差損は2万円になります。

元手の117万から考えると、

2万円÷117万円＝1.7%

1.7%の損をしてしまいました。

これが、もしレバレッジをかけていたらどうなっていたでしょうか。

117円で買い、115円で売るという条件は同じで、
レバレッジだけを変えてみましょう。

元手10万円でこの取引を行ったとします。

元手10万円で117万円の額を運用するので、レバレッジは、

117万円（運用額）÷10万円（元手）＝11.7

となり、11.7倍になります。

この状態で2万円の為替差損が発生したとすると、

2万円÷10万円＝20%

となり、元手に対して20%の損を被ってしまいます。

レバレッジ1倍と約10倍で、これだけ違ってきます。

FXはレバレッジを100倍や200倍とかけることもできますが、
上記のケースを見てみると、はじめは10倍でもハイリスクということがわかると思います。

レバレッジ200倍ものすごくハイリスクであると考えておいた方がいいと思います。

ですので、レバレッジはFXの魅力であると同時に、
かなりのリスクにもなります。

ただ自分でコントロールできるので、
要はあまりハイレバレッジでやらなければいいのです。

この点は十分に気をつけて取り組むべきでしょう。

また、レバレッジを何倍までかけることができるかは、
各FX業者によって異なります。

詳細は、「FX業者証拠金比較」を参照してください。

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