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スワップ派の心得年間スワップ金利をヒストリカルボラティリティで割ってみる
「政策金利は高ければ高いほど魅力的か?」では、
実は政策金利が高いだけで、すぐに買いの判断をするのは、
早計であるということを書きました。
では、どういう通貨が魅力的かというと、
いろんな要素が絡み合ってくるので、
特に初心者には分かりづらいと思います。
そこで、ここでは、シンプルな指標をひとつ紹介します。
タイトルにあるとおりなのですが、
年間スワップ金利をヒストリカルボラティリティ(HV)で割ってみます。
(HVについては、「ヒストリカルボラティリティの算出方法」を参照してください!)
すると、仮に金利が高い通貨があったとしても、
その通貨のHVが高い場合は、それほどメリットが無いと言うことが数値で確認できます。
(他の通貨と比べて確認できます。)
たとえば、以下のような通貨Aがあったとします。
過去1年間のHV:12.06%
現在の年間スワップ金利:9.5%
すると、年利÷HVは0.79となります。
この数値が高いほどその通貨の金利が割に合っている、
ということになります。
この時の除数のHVは過去1年のものを使用します。
(250営業日をかけたものを使用します。)
金利が1年のものなので、HVも同じ期間の1年間にします。
重要なのは、
そのリターン(金利)を得るために、どれくらいのリスクをとる必要があるのか?
ということですから、
1年間の金利を考える場合は、1年間のHVで割らなければなりません。
いろんなサイトや本をみていると、
金利だけに着目して通貨を選別している傾向があるようですが、
上記に書いたように、リスクにも着目しなければならないことは、
為替バカの経験上、どうも間違いないようです!
ですので、金利だけに着目するのではなく、できれば自分でHVを算出して、
年間スワップ金利÷HVを算出して考えてみてください。
リスキーなイメージがある通貨が実は投資効率がよかったり、
あまり金利狙いでは買わない通貨が、
高金利通貨と呼ばれている通貨より効率がよかったりします。
この数値は「通貨を分析する!」の、
通貨ペア徹底分析の各通貨のページに掲載していますので、
参考にしてもらえればと思います!
また有識者の人は、このページを読んで、
これってシャープレシオじゃないの?と思ったかもしれません。
しかし、ここで紹介している指標は、
初心者でも分かりやすいように崩した形にしてあるので、
シャープレシオと言い切るにはちょっと語弊がありそうです。
また、ここで紹介した指標は絶対ではありません。
(もちろんシャープレシオでも絶対ではないですが、、)
ただ、言えるのは、
金利だけに着目して通貨を選ぶより、
年間スワップ金利÷HVも考慮して選んだ方が、
少しは安全であることは間違いないでしょう。
ただ、この指標、実はひとつ弱点というか意外な性質があって、
頭の片隅に置いておかなければならないことがあります!
(この弱点はシャープレシオにも存在します。)
次のページで説明します!