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金融工学を学ぶ!3つ以上の通貨ペアを合計したヒストリカルボラティリティの算出方法
次は、3つ以上の通貨を保有した場合のHVの算出方法を説明します。
ただ、これが少しややこしくて、
意味のわからない言葉や計算が出てくると思います。
ですので、とりあえず理屈は気にせず、
やり方だけ覚えてもらえればと思います!
今回はニュージーランドドル/円、米ドル/円、
英ポンド/スイスフランのポートフォリオを考えたいと思います。
検証期間は2002年3月5日から2007年3月5日とします。
HVを算出します |
各通貨ペアのHVを算出します。
投資比率を追加します |
相関係数を算出します |
分散マトリクスを作成します |
とりあえずはやり方だけ覚えてもらえればと思います。
3つ以上の通貨ペアを含んだポートフォリオ全体のHVを計算するには、
分散マトリクスというものを作成しなければなりません。
以下の計算をします。
同じ通貨ペア同士なら、
その通貨ペアの投資比率の2乗×その通貨ペアのHVの2乗
異なる通貨ペア同士なら、
Aの投資比率×Bの投資比率×相関係数×通貨ペアAのHV×通貨ペアBのHV
実は上の式では、分散と共分散(きょうぶんさん)というものを使用しています。
上の式にすでに組み込まれているので、
あまり気にしなくていいのですが、
一応分散、共分散の算出式を掲載しておきます。
分散=HVの2乗
共分散=相関係数×通貨ペアAのHV×通貨ペアBのHV
それでは、まず同じ通貨ペア同士の計算をします。
次に、異なる通貨ペア同士の計算をします。
ポートフォリオ全体のHVを算出します |
ポートフォリオ全体のHVの算出方法は、
分散マトリクスで出した数値を全て合計し、
その平方根を計算すれば算出されます。
結果は4.06%でした。
各通貨ペアのHVから考えると、
かなりリスク分散できているということがわかります。
はじめての人はかなりややこしくて難しいかもしれませんが、
通貨ペアが4つ、5つとなっても、
算出する式は増えますが、ここで紹介した方法で算出することができます。
一度エクセルを作っておくと、
あとは検証するデータを変えれば自動計算してくれるので、
自分が考えているポートフォリオが本当に有効なのかがわかります。
また、投資比率を変えると、
さらに分散効果の高い比率が見つかると思います。